ビール片手に映画ナイト☆オブ・ザ・デッド

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『アデル ブルーは熱い色』

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女子高生のアデルは、ある日街で青い髪の女性とすれ違う。視線を投げ交わす二人。アデルの一目惚れだった。
彼女を探して入ったレズビアンバーで再び出会い、アデルとエマの恋愛が始まる。

高校生と美大生から、社会人になってからまでの数年間の恋愛模様を描いた映画。


全編に渡って、アデルのアップが多いこの映画。
彼女の恋やときめきや喜びはもちろんの事、
戸惑い、不安、虚栄心、哀しみ、嫉妬、むなしさ、虚無感…
それら、恋故の感情が全てその表情に表されていて、みいってしまう。素晴らしい。
アデルの、少し半開きの口元、眠た気な眼差しが、非常に印象的で、どんどん美しく見えてくる。

そして、陽の煌めき、風のそよぎ。肉体の美。うぶ毛ですら美しいと感じさせる。

同性愛を軸にした映画だけれども、恋や愛のやるせない不安感という普遍的な感情を描いた、リアルな映画だと思う。


であったばかりの二人が哲学について語るシーンがある。サルトルについて。
サルトルいわく、「全ての行動は己の責任にある」と。
そして、同じく最初に二人が交わす会話で、「偶然なんてものはない、全て必然である」と。
それが、最後に繋がっていく。


あと、この映画、食べるシーンのアップがかなり多い。前半から中盤にかけて。それはつまり、性欲、欲望を表現しているのではないかと………
それと、アデルが髪をまとめたりおろしたりするシーンもものすごく多い。これは、自我と自分の解放を意味するのではないだろうか………

と、3時間の中で分析もしたけど、それは置いといても、これほど恋と愛をリアルに痛々しいほど表現した映画はなかなか無いと思う。
淡々と、かつ、じっくりと。

濃厚なベッドシーンが話題になったが、それも含めて、厚みのある映画。


2013年カンヌパルムドール受賞。
通常なら監督に与えられる賞だけれど、主演の二人も俳優として与えられるという、史上初の快挙。
審査委員長のスピルバーグ曰く、「偉大な愛の映画、そのひと言に尽きる。この映画を見ることができたということ自体が、私たちひとりひとりにとって祝福に値する。」

星5


いや~~、泣いたね!!↑小難しく語ってるけど、泣いた。
恋愛ってこういうものだって思ったよ。
普段、はらわただの首チョンパだの言ってる私だけど、こういう良質恋愛映画は好きなんだ。とにかく素晴らしい映画。