ビール片手に映画ナイト☆オブ・ザ・デッド

↑このくまたんを押してもらうと、他のレビューが見れます。ホラー・サスペンス・コメディ・カルト・ミニシアター系を主にほぼ毎晩観ています♪ゾンビLove♪スプラッターLove♪音楽とかわいいもの、ビンテージものもLoveです♪ 過去に観た作品のレビューをゆっくりゆっくり他場所から移行しつつ、新しいのもアップしていくつもりです。なので時系列がめちゃくちゃですみません。

『アクト・オブ・キリング』

アクト・オブ・キリング オリジナル全長版 2枚組(本編1枚+特典ディスク) 日本語字幕付き [DVD]
1965年9月30日深夜にインドネシアで発生した「9・30事件」後の大虐殺を描いたドキュメンタリー作品。ベルリン国際映画祭観客賞受賞、アカデミー賞にもノミネートし、数々の賞を受賞。


事件後、軍の独裁が始まるの。
反対する100万人をこす一般の人々がプレマンと呼ばれるヤクザ・民兵集団によって処刑されました。
プレマンは今も英雄視されていて、悠々自適に暮らしていて、
その本人たちにそれを再現する映画をとりませんか?と持ちかけるの。
最初は俺たちの武勇伝が映画になるぜとスター気取りのプレマンが、だんだんと己のした事に気づいていき………

アンワルという殺人者であった老人とパンチャシラという自衛団のヘルマン・コトの二人が主な登場人物。あと、デマで虐殺を誘導したと自慢する新聞社社長とか。

彼らがしてきた事は、グロで表現されずとも見ていて吐き気がする。
英雄ぶってる姿が痛いというか、許せない気持ちになって、観ながら私の顔は歪んでたと思う。


なんだけど、本当に不謹慎なんだけど、実は私、その作中で撮影している再現映画に笑ってしまって………(^_^;)
これ、ダメ、、、(笑) ヘルマンの七変化とかもう涙ながして大爆笑しちゃって(笑)(笑)(笑)
ヘルマンの女装、マツコデラックスそっくりでさ、それをレ◯プするアンワルのシーンとかシュールすぎて(笑)
突拍子もない演出にもうお腹痛くて痛くて………
些細なカメラアングルとかも気になっちゃってさ………www
ドキュメンタリーなんだけど、演出が入ってるのよね、多分! むしろ、ホントにドキュメンタリーなのかわかんなくなってしまっちゃうんだけどさ………

でも、その突飛な演出はともかく、大虐殺は実際におこったことで、その事について考えて胸に刺さるのと、大爆笑が交互にくるミルフィーユ状態だったのです、私。


プレマンのしてきた事、それは、怒り→悲しみ→残虐の負の流れで、これって例えばKKKと同じように思える。

そして、そういう状況にならざる終えなかった国の圧力かつ情報管理。画一的かつ狂信的になるになる群衆の流れ。
それはまさしく今現在でも言える事であって。
本当に恐ろしく感じる………
人って、その流れでこれほどまでに残酷になれるのだな………



そして、社会情勢でいえば、当時日本やアメリカはクーデター首謀者のスハルト将軍に資金を渡していたわけで、決して他人事の話ではないのです。

この時政権を奪われたスカルノ大統領婦人のデビィ婦人も、日本大使館が救いの手を差しのべることは無かった…
舞台挨拶でゲストとして呼ばれた彼女いわく、「この映画で、この虐殺の事実が証明された事を嬉しく思う。今も続いているこの政権に日本も加担している事を知って欲しい」と。


たたみかけるラストもすごかった。

アミンみたいだって言われてる時の、アンワルの複雑な表情が印象的。


星5
爆発的な衝撃を与えるドキュメンタリー