ビール片手に映画ナイト☆オブ・ザ・デッド

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『非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎』

非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎 デラックス版 [DVD]

アウトサイダーアートという芸術。フランス語では元々アールブリュット(「生の芸術」)と呼ばれています。芸術の教育を受けず、誰からの影響も受けず、流行に流されず、発表するためではなく、己の為にだけに創造される芸術の事です。

狭い意味では、知的障害・精神分裂症などの障害を持つ人の芸術とも言われていますが、それだけではないけどね。

そのひとり、ヘンリー・ダーガーの、19歳の時から60年間描き続けた「非現実の王国で」という作品の話です。

彼の作品は、昔から好きで、でもこれを好きといってしまうと私の人間性を疑われてしまうようなペニスのついた裸の女の子が出てくる絵なんだけれど…notエロティシズムbutピュア

1973年にダーガーが亡くなり、死後直前にこの膨大な作品群が発見されます。1万5000ページにも及ぶ、おそらく世界最長の小説。多くが3メートル以上もある数百枚の絵。そして、膨大な日記。

この映画は、彼の日記を元に、彼の人生と「非現実の王国」のストーリーを、隣人へのインタビュー(といっても隣人との交流はほぼなく「変な貧しい人」との印象)と、可愛らしくもグロテスクな絵の素晴らしい物語で追ったドキュメンタリーであります。


ダーガー。
足の不自由な父親に育てられる。飛び級するほどだったが、コミュニケーションがうまくとれずに退学。父が体調を崩して施設に入ったため、ダーガーも8歳から孤児院で育ち、そこで父の死を知る。16歳で施設を脱走し、病院の貧しい清掃員として虐げられながら、誰にも気にとめられずに死んでいく。
ゴミを漁っては作品に使える雑誌を拾い、そこにある少女たちの写真や絵をトレースしたり切り取ってコラージュをして非現実の王国
を作り上げる。作品にかかるわずかなお金のために、残っていた服は2着だけだった。


「非現実の王国」。
40年以上も何十万もの子供奴隷が存在する軍事国家とキリスト教国家の戦争。そして、7人の少女が反乱軍として、戦う話です。
本当に素晴らしく創造性に満ち溢れた作品。


彼の生きていく過程と「非現実の王国」が、これほどまでにリンクし、そして彼の叶わぬ夢を描いたものなのかと思い、胸をわしづかみにされる事120分。

ダーガーが貧民病棟に収容されてから、急激に弱り出す。制作が止まったから。
彼の作品が家主のアーティストに見つけられるんだけど、最後の言葉は「もう遅いよ」
彼の生きる糧は全て制作であった。それが全て。60年間…


本気で大号泣しました。
星5+です。

この映画を見て欲しいとは言わない。でも、彼の事を知ってもらえたら本望です

ヘンリー・ダーガー 非現実を生きる (コロナ・ブックス)

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ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で

ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で