『血の魔術師』
『血の魔術師』
原題『wizard of gore』
監督ハーシェル・ゴードン・ルイス
1970年アメリカ映画
魔術師モンターグは舞台で残虐なマジックを行っていた。
グルグル回る首の切断部分…
オープニングの10分間の演説で実際にショーを見てる気分になります
そのマジックは、ギロチン首ぱっさん♪チェーンソーで真っ二つ♪頭に太い杭♪パンチプレスで穴あき♪
でも、あら不思議‼ 実験台になった観客はなんにもなっていません‼イリュージョン‼
しかし、それから数時間後、彼女たちはマジックでされた事と同じように謎の死をとげるのです…
一方、テレビで司会を務めるシェリーはモンターグにインタビューをしようと必死。彼氏で新聞記者のジャックは嫌々ながらも彼女に付き合ってモンターグのショーを観るが、殺人事件とモンターグのショーの関連性に気づき…
モンターグにはアリバイもある。しかし、彼はこっそりとその死体を回収しており…
犯人は誰なのか…
そんな中、モンターグがテレビでマジックを行う事となり…
という、サスペンス風に撮っているんですが、ぶっちゃけ、あまりにモンターグが怪しいのですw
死体を回収したり…と…
ま、いいの、いいの‼怪しいながらも最後まで謎は残るのですし…
しかし、この映画のすごいところは、敢えてグロいシーンをだすところ。
上述の切断もだし(頭はおもいっっっっきり作り物だけどw)、魔術師モンターグが、はらわたを出したり脳ミソをわしずかみにしたりするのです‼ぐじょぐじょと…
お腹に穴が空いてるようになんて、いくら創造力豊かな私でもかなりがんばらないとそうは思えません(笑) だって、お腹に臓物が乗ってるだけだもの…(笑)
でも、その臓物をぐじょぐじょとするのです‼ニヤニヤしながら…
その臓物、本物の動物のはらわただからかなりリアル… 人体真っ二つもリアルよ‼
明らかに偽物顔から目玉をくりぬくんだけど、ねっとりとじっくりと、結構リアルな目玉をくりぬきます‼
そもそもマジックだからそこまでみせるシーンでないはずなのに、ガッツリみせる‼ 終わったかと思いきや、またグジョグジョする 何度も何度も…
そういった、作り物とリアルなグログロが惜しみ無くでます‼
ここがハーシェル・ゴードン・ルイス監督の素晴らしいところでして、ゴアの先駆者 “血糊のゴッドファーザー”として確固たる地位を保しています‼さすがっ‼
ルイス監督はホラー愛があるわけではなく、単に金儲けの為にスプラッター&血みどろゴアを撮ってきた人です。
低予算で、いかに特定の客が喜ぶかをわかっている人です‼
この作品は後期の名作と言われています。
そしてね、まさかの2転3転するラスト‼‼
これは想像つきません‼
完敗です‼‼
何が現実で幻なのか、
この世のこと、目に見えていることは現実と言えるのか、
幻想なのでは…
お前が見ているものは幻だ‼
という、まさかの哲学的な話になります‼
ラストの
the end ……or the biginingという言葉。
繰り返される虚構…
見ているものの曖昧さ…
私なりに解明しようとかなり頑張ってみた。うん……難しく考えると頭がこんがらがる
って、ああ、こんな映画なのに考えてしまった‼
そもそもこの映画なんて虚構の極み‼(笑) ルイス監督だった(笑)