『プリデスティネーション』
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『プレデスティネーション』
ある爆弾犯を追い、爆弾事件を未然に防ごうとする時空警官。
彼は1970年のバーでバーテンダー(イーサン・ホーク)として働いていた。
その彼に、物書きのジョンと言う男(サラ・スヌーク)が自分の半生を語り始める…
「私が少女だった時…」
という話。
この映画は予備知識無しで観た方がよいです。
ネタバレになるので、ストーリー紹介はここまで。
前半はジョン=ジェーンの壮絶な人生の回想となります。
不憫で波瀾万丈な半生。身寄りのない少女時代。
これがまた引き込まれる‼
最初、サラ・スヌークが男のジョン役もしてると思ってなかった、男かと思ってた‼
ある理由で性転換手術をせざるを得なかった事など、難しい役どころなのに悲しみと複雑な心境をよく現しています。
『ジェサベル』の時よりも断然良い‼
後半は、イーサン・ホークがさまざまな時空を越えてある事を進めていきます。
途中でオチがどうなるかわかったけど、それについてあまり考える時間を与えない勢いがあるので、
結果がやはりそうであっても見終わったあとに、「ふひゃ~~………」と思わず声をあげた。
そして残った余韻……
絡み合う時間の中できちんと回収される多くの細かい伏線。
台詞ひとつにしても、あとから「あっ‼あの時言ってたのはこの事か‼」と。
60年代~今(厳密には今ではなく過去)を行き来し、複雑な脚本をよくここまで辻褄をあわせたなぁ、と関心する。
タイムパラドックスものはその辻褄あわせが難しい。そんな中、かなりうまくいってると思います。
もちろん矛盾点もあるけれど、あまりそれも気にならない。
今すぐにでも見返したい。きちんと時系列を事細かく把握したい。そして、もう一度伏線を見落としてないか全て把握したい。
そんな気分になりました。
気になる台詞がふたつ。ひとつはネタバレになるから言えない。
もうひとつは、オープニングなどで何度かでてくる「お前の人生を壊した男を差し出すと言ったら?
お咎めなしだとしたら、殺すか?」
という台詞。
最後に響く…そして、考えさせられる…
最後のイーサン・ホークの顔がたまらない…
イーサン・ホークも素晴らしい演技をしていました。
SFといっても、アクション系ではなく、
自己愛を描いたヒューマンものであると思います。
監督は、イーサン・ホーク主演で、人類のほとんどがヴァンパイアと化した近未来の血液枯渇問題を描いたSF『デイブレイカー』のピーター&マイケル・スピエリッグ監督
原作は『スターシップ・トゥルーパーズ』のロバート・A・ハインラインのSF小説「輪廻の蛇」(原題「
all you zombies」)←ゾンビものではない。
この原題に対しては未読のためなんとも言えないけれど…
この場合のゾンビとは死んでも死なないもの。そして、自分の尻尾をくわえる蛇。
と、ダメだ、これ以上なんか書くとネタバレになるっ‼
ほんと面白かったです♪
なんにも考えずに、ま、面白いなら見てみようかな~位の気分で見てね♪
星4.3
ん~、いつもネタバレはしないけど、これはレビューを書くのがほんとに難しいわよ。