『悪魔の植物人間』
1974年イギリス映画
大学教授ノルターは、ある研究に信心を注いでいた。それは、植物と人間との融合・光合成で生きる争いの無い植物人間をつくる事だった。
顔にたくさんの瘤を持つ世界一の醜男リンチに手術で治すとの約束をし、実験台となる人間を誘拐させては(何故か偶然、大学の学生w)、日々、禁断の人体実験をしていた。
そして失敗作は、リンチの見世物小屋の見世物と…
遂に実験には成功したのだが……!!
ジャケットはその植物人間w チープねぇ(笑)
でも、CGではないメイクが堪らなく良いのであります♪
この映画で注目したいのは、見世物小屋の人々。
小人症・ひげ女(両性具有)・ワニ女(魚鱗症)・骸骨女(拒食症)・カエル男(下半身の筋肉が無い)・目玉が飛び出す男・猿女・……
全てが、本物の奇形・フリークス(あえてそう呼ぶね)。
で、彼らを馬鹿にしたり、笑い者にしたり、差別したりという事は一切ない。彼らの、見世物小屋での日常生活を、日常のセリフとともに描いております。
同じくフリークスを題材としたカルト映画「フリークス」に通じるこの映画。
マイノリティで差別されている人々にも、同じように生活があり、そして優しい心を持っているという事が切にあらわれています。己を受け入れ、前向きに生きる強さを持っています。
何がマトモで、何がマトモでないのか……
マッドサイエンティストのノルターはこう熱弁します。「すべての人類は奇形・突然変異の賜物なのだ」と。
見世物小屋仲間を化け物と呼び、乱暴なリンチも、本当は心に深い闇を抱えた悲しき男。
売 春婦にこう言います。「一言だけ言って欲しいだけなんだ。ただ、愛していると」と。
切ない…
オープニングで自然の美しさを描き、食虫植物は変異であると描いたのも、なんとも。
ノルター役は、ホラー映画好きにはお馴染みの名優ドナルド・プレザンス(「ハロウィン」「ニューヨーク1997」「007は二度死ぬ」「大脱走」など)
監督は、撮影監督としてアカデミー名誉賞をもらったジャック・カーディフ。
フリークスが出ているというだけで、長年廃盤&テレビ放送がされずにきたんだろうけど…そして、今ではなかなか作る事の出来ない作品。レンタルで見れるとは♪
敬遠されがちなホラー映画だけど、実は深いのもあるのよ♪ゾンビもね♪
あ、全然重くないよ、楽チンよ♪
星5
『フリークス』
↓
http://mikimickle.hatenablog.com/entry/2015/06/05/141138
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